肌荒れは便秘につきもの!早くスッキリできる便秘対策とは?

便秘,肌荒れ
 お腹が重い・トイレに行っても出ない・もう3日も出てない…。多くの人が悩まされているその症状…そう、便秘です。

便が出ないだけでも十分に悩ましいのですが、便秘の時は吹き出物が出来てしまったり、肌荒れが酷くなってお化粧のノリが悪くなったりして、女性にとっては本当に最悪!


肌荒れの原因は便秘のストレス?もちろんそれもあるかもしれませんが、実は便秘の時に肌荒れが酷くなるのは、体の仕組みと関係しているんです。


便秘は肌荒れに関係あるの?

 

便秘というのはご存じのとおり、便が出にくくなったり、腸内に便が長い時間留まっている状態の事です。具体的には3~4日排便がなかったり、毎日出てても量が少ない場合や、スッキリ出ない場合は便秘とされます。


便は老廃物の塊…ようするに体の外に出すべき要らないゴミです。それが長く体の中に留まると、捨て損ねたゴミのように腐敗が進み、有害なガスを発生させます。


有害なガスは腸内の善玉菌を減らして悪玉菌を増やし、有害物質も発生させてしまいます。有害な物を体の中に入れておくわけにはいきませんので、体はなんとか外に出そうとしますが、一番の排出口が便で塞がっているので他の場所から出さなければなりません。


そこで体は、腸壁から有害物質を吸収してしまうのです。吸収された有害物質は血液の流れに乗って全身を巡る事になります。

 


有害物質は汗から排出

 

血液の中にどんどん有害物質が流れ込んでくるなら、血液の中は有害物質だらけ!?と思ってしまうかもしれませんが、実はそうではなく、ちゃんと別の出口を目指しています。それが皮脂腺や汗腺です。


皮脂腺とはその名の通り皮脂が出てくる場所で、毛穴の中にあります。汗腺は汗の出る場所で、ワキや陰部など限られた場所の毛穴の中にある「アポクリン腺」と、毛穴とは別に体の表面全体にある「エクリン腺」の2種類があります。


エクリン腺の汗はさらっとしていて99%が水分、アポクリン腺の汗は脂質やタンパク質を含んでいるのでベタッとしていて臭いの元になりやすいという特徴がありますが、どちらも原料は血液です。


尿や便ほどたくさんは出せませんが、皮脂と汗からも有害物質や老廃物が排出されているので、血液の中に有害物質が蓄積されずに済んでいるのです。



便秘は肌の排出機能を悪くする

 

肌には本来、余分な水分や汚れを排出する機能が備わっていますが、便秘でたくさんの有害物質を排出しなければならなくなると、有害物質の排出にいっぱいいっぱいになって、その機能がうまく働けなくなってしまうんです。


肌が新陳代謝で新しくなっていくことを「ターンオーバー」と呼びますが、ターンオーバーが正常に行われないことで、古い角質が溜まって肌がざらついたり、バリア機能や水分維持機能が落ちて、乾燥や肌荒れの原因になります。


ニキビは、皮脂が毛穴に詰まり炎症を起こしている状態が多いのですが、便秘で血液中の有害物質が増えてしまうと毛穴が詰まりやすくなり、腸内の悪玉菌が活性酸素を発生させ、これもニキビの原因になります。


さらに新陳代謝を行うためには、血液から運ばれてくる酸素や栄養素が必要不可欠なのですが、肝心の血液が有害物質でドロドロだと、脳や内臓など生きるために重要な部分に優先的に酸素や栄養素がまわされ、お肌は後回し…働きたくても働けないということになるのです。


 

青汁便秘はアトピー・肌荒れの原因?食べ物との関係

 

アトピー性皮膚炎といえば、かゆみや湿疹が出て、治ったと思ってもまた症状が出るの繰り返しで、子供から大人まで辛い思いをしている人の多い病気ですよね。


アトピーの人の皮膚は、バリア機能が低下しているために刺激に弱く、抵抗力や殺菌力が落ちている状態で、乾燥しやすいという特徴があります。


アトピーの原因については、遺伝やアレルギー・生活習慣や外からの刺激など色々あると考えられていますが、色々な原因が混ざって起きていることも多く、はっきりとは判っていません。


ただアトピーの人の皮膚は一般の人よりもデリケートですので、便秘で有害物質が体内に増えてしまった場合、皮膚からでた毒素に反応して、かゆみや炎症が酷くなってしまう危険性があります。


そして有害物質や毒素だけでなく、便秘になっている腸そのものが、アトピーに影響していると言われているんです。



腸内環境の悪化で免疫低下

 

口をあけて、腸まで一直線にしたところを想像してもらうとわかりやすいと思いますが、腸というのは体の中にありながら直接外と繋がっていますよね?そのため、口から入ってくる病原体や細菌が体に侵入しないように免疫が集中しているんです。


体の中にある全免疫システムの60~70%が腸にあるため、腸内環境が悪いとアトピーだけでなく、喘息や鼻炎といった他のアレルギー性の病気も悪化してしまうと言われています。


リーキーガット症候群』って聞いたことがありますか?最近アトピーなどのアレルギー性疾患との関係が注目されている症状で、腸壁に細かい穴ができ、有害物質が血液中に漏れてしまうために、体中に炎症などの害が起きるというものです。

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日本語では「腸管壁浸漏症候群」と呼ばれるその症状は、新しいだけあってまだ賛否両論ですが、もし本当だったら怖い話ですよね…。その原因の一つとされているのが、腸内環境の悪化と悪玉菌なんです。


もう一つ、腸内環境と炎症の関係をいうならば、副腎も外せません。副腎は腎臓の上にある、体を保つために重要なホルモンを分泌している臓器で、副腎皮質ホルモンの働きの中には炎症の制御があります。


アトピー性皮膚炎の治療に使われる「副腎皮質ホルモン剤(ステロイド系外用剤)」はこれを元に作られているものです。腸内環境が悪いとこの副腎を疲れさせてしまうために炎症が抑えられなくなってしまうんです。


腸内環境って大切なんですね…。便秘はただ「便が出ない」で終わらず体のいたるところに悪影響を及ぼすことがわかりました。そうと決まれば、次は腸内環境を改善する方法です!



乳酸菌とオリゴ糖がおすすめ

 

腸内環境を良くするためには、腸内細菌の集まりである『腸内フローラ』のバランスが重要になってきます。理想は、善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7のバランスです。日和見菌とは、善玉でも悪玉でもない、優勢な方の味方をする菌です。


腸内環境が悪化している時には悪玉菌が多くなっていることが多いので、善玉菌を増やさなくてはいけません。そのためにオススメしたいのが、乳酸菌やビフィズス菌が多く含まれている食べ物とオリゴ糖です。


乳酸菌は、オリゴ糖などの糖を食べて乳酸などを作りだす細菌の事で、ビフィズス菌はそれに加えて殺菌力の強い酢酸も作りだします。乳酸菌はあちこちにいますが、ビフィズス菌は酸素があると生きていけないため、大腸にしかいない…という違いがありますが、どちらも善玉菌です。


乳酸菌やビフィズス菌から作られた酸は悪玉菌が増えないように働き、腸を刺激して蠕動運動を活発にして便を出しやすくしてくれます。


乳酸菌が多く含まれる食べ物は、ヨーグルトや乳酸菌飲料の他にも、納豆やキムチなどの発酵食品がありますが、ビフィズス菌は自然なままの食品には含まれていませんので「ビフィズス菌入り」の表示がある食品を選ぶ必要があります。


難消化性のオリゴ糖消化されずに腸にまで届くため、善玉菌のえさになって働きを活発にしてくれますので、乳酸菌やビフィズス菌と合わせて摂ると効果的です。


オリゴ糖にはいくつか種類があり、代表的なものではバナナや玉ねぎ・ごぼう等に含まれる「フラクトオリゴ糖」、母乳に含まれる「ガラクトオリゴ糖」、甜菜に含まれる「ラフィノース」、大豆に含まれる「大豆オリゴ糖」などがあげられます。


乳果オリゴ糖」はさとうきびと牛乳をつかって酵素反応で作られたものなので、自然にあるものではありませんが、『ビフィズス菌を増やしてお腹の調子を整える』と表示出来るトクホ成分です。


市販のオリゴ糖の中には、砂糖やブドウ糖が多く含まれているものもありますので、血糖値や健康効果にも注意したい場合は、ビフィズス菌と同じく良く表示を確認してから購入してくださいね。


乳酸菌やビフィズス菌・オリゴ糖は1回摂ったからといって、すぐに腸内環境が改善するわけではありません。手間やお値段も考えて、続けて摂取できるものを選びましょう

 

青汁便秘を改善して肌荒れが治るメカニズム

 

便秘が肌に悪影響を及ぼすという話をしましたが、それなら下剤や浣腸液で、便を強制的に出し続ければ肌荒れが治って美肌が続くのか?というと、そういうわけでもありません。


薬での排便は続けていると自然に排便できなくなるものもありますし、腸内に500~1000種類・100兆~1000兆個もいるといわれている腸内細菌の働きも、肌荒れを改善するために欠かせません。


腸内の善玉菌は酸を作って、悪玉菌が増えにくい環境を作っていることはお話しましたが、実は酸以外に、水溶性ビタミンであるビタミンB群やビタミンKも作っているんです。このビタミン達の働きが重要になってきます。

 

  • ビタミンB1…糖質をエネルギーに変え、疲労回復。不足するとイライラするなど精神的にも悪影響。

  • ビタミンB2…細胞の新陳代謝を促進。健康な皮膚や髪を作る。

  • ビタミンB6…タンパク質の代謝をスムーズにして丈夫な皮膚や粘膜・髪を作る。免疫機能を正常に保ちアレルギー症状を緩和。

  • ビタミンB12…貧血予防。葉酸と協力して赤血球を作る。

  • 葉酸…ビタミンB12と赤血球を作る。タンパク質の合成に必要で、不足すると生まれ変わりの早い粘膜に炎症が起きるなどの悪影響が出る。

  • パントテン酸…副腎皮質ホルモン働きを促進させてストレスを和らげる。ビタミンB6や葉酸と免疫力を強化。美肌に必要なビタミンCの働きを助ける。

  • ビオチン…アミノ酸を代謝し皮膚や粘膜を作るために必要。かゆみの原因になるヒスタミンの産生を抑えて皮膚炎を改善。

  • ナイアシン…細胞の生まれ変わりをサポートし、皮膚や粘膜の健康を維持。

  • ビタミンK…血液を凝固させ止血。カルシウム吸収を助けて骨を健康に保つ他、血流の流れを良くしてクマやくすみを防ぐ。

 

善玉菌からこんなにビタミンが作られているというのは、ちょっと驚きですよね!腸内環境が良ければ、これだけの恩恵を受けられるので、肌荒れも改善していくというわけです。



空腹時間が便秘を改善

 

現代人は時間になったから食事をする…という人が多く、小腹がすいたら何かをつまんだりもしちゃうので、普段あまり空腹を感じないような生活をしている人も多いのですが、空腹は消化器官にとって重要な意味があります


空腹を感じると、十二指腸から『モチリン』というペプチドホルモンが分泌されます。このモチリンの血中濃度がピークに達すると、次の食事を迎え入れるために胃が強く収縮し、それをきっかけに順々に強い蠕動運動が起こって胃や腸を空っぽにしてくれるんです。


お腹が空いた時に「ぐ~っ」って鳴って恥ずかしい思いをしたことがある人もいるかもしれませんが、この「ぐ~っ」が胃が収縮した合図です。


蠕動運動は、順番に起こって体の中に残っているものを次へと送り出していきますので、胃で始まって小腸の端まで伝わるのに90分くらいはかかってしまいます。


ですので、お腹が鳴ってすぐに何かを食べてしまうと、空腹時収縮は途中で打ち切られて食後期収縮に移ってしまい、胃や腸が空にならないまま次の食べ物を受け入れることになるのです。


もし空腹感も無く食事をしている場合は、モチリンが分泌されずに強い蠕動運動が起こらないため、便が溜まりやすくなってしまいます


食べれば便が出る…という人もいると思いますが、それはところてん式に食べ物で前の物を押し出しているだけで、腸にはまた入れた分が残り空っぽにはなりません。便秘を改善するためには、空腹時収縮で腸をしっかりと動かしておくことが重要になります。


空腹時間を長くとれるといえば、やっぱり寝ている間ですよね。腸は自律神経によって働いていて、リラックスしている時に優位になる「副交感神経」が活発な時に、腸の働きも良くなります。


質の良い睡眠をとれれば腸も良く働き、朝までにはお腹の中のモノを移動させる事が出来ますので、起床後に水分を摂って腸を刺激すると、スムーズな排便に繋がるというわけです。


朝食を摂らないと出ないと思っている人もいるかもしれませんが、無理に朝食を摂る必要はありません。固形物は食べずに水分をしっかりとり、消化器官を排泄に集中させてあげる方法もあるんですよ!



青汁の食物繊維で腸スッキリ

 

便秘の話なのに食物繊維が出てこないな…と思っていた方、お待たせいたしました!もちろん便秘の改善に食物繊維は外せませんよね。


食物繊維には「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」と2種類あり、腸内環境を整えて便秘を改善するためには『不溶性2:水溶性1』のバランスで摂るのが理想です。


しかし食物繊維が多いと言われている野菜は、圧倒的に不溶性食物繊維が多いので、食物繊維を摂っているのに便秘が改善しないと感じている人は、水溶性食物繊維が摂れていない可能性があります。


不溶性食物繊維の役割は、水分で膨らんで便のカサを増やし、腸を刺激して蠕動運動を活発にして出しやすくする事なのですが、不溶性食物繊維ばかりを摂ってしまうと、便の水分が不溶性食物繊維に吸いとられてしまい、便が硬くなって逆に出しにくくなってしまうのです。


そのてん青汁に使われている野菜は、水溶性食物繊維もバランス良くとれるものが多く、市販の青汁なら足りない水溶性食物繊維は「難消化性デキストリン」などで足しているものも多くありますので、便秘解消に適しています。


水溶性食物繊維は保水性があるので便を軟らかくし、善玉菌のエサになることで善玉菌を増やして、腸内環境を整えてくれます。腸内細菌が食物繊維をエサにして作った酸は、免疫機能の調節もしてくれますので、健康維持やアレルギーへの効果も期待出来ます。


便秘の中には、水分不足が原因で起きているものもありますので、朝に一杯の青汁を増やしたり、朝は青汁だけにして半日断食で胃腸を休ませるのもオススメです!


もちろんそれだけじゃなく、規則正しい生活やストレスを溜めない工夫・運動習慣なども取り入れて、お腹もお肌もスッキリさせちゃいましょう。

 

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