便秘で体重が増えるのは何キロ?太りやすくなるメカニズムを解説

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お腹の張りがサイン?便秘で体重が増える

 

お腹が重い…お腹が張る…でもトイレに行っても出ない!老若男女問わず、誰でも悩まされる可能性があるその症状…皆様ご存じの「便秘」


3~4日全く便が出ない人から、コロコロとした硬い便が少しずつしか出ない人、出たは出たけどスッキリしない人と様々あると思いますが、どれも「便秘」であることに変わりはありません


便秘が続くとお腹だけじゃなくて体も重い気がするし、なんか太ってきた気がする…って思った事はありませんか?実はそれは、気のせいじゃないかもしれませんよ!?



基礎代謝が低くなる

 

基礎代謝というのは、全く動かない状態でも、生きるために消費されているエネルギーの事です。呼吸をしたりとか、心臓などの内臓を動かしたりとか、体温を維持するためなんかに使われています。


1日に必要なカロリーの70%前後はこの基礎代謝で使われているので、ダイエット本などを見ると「基礎代謝を上げる!」とか「基礎代謝アップがダイエットの鍵」と書かれているものが多いわけです。


それがなぜ便秘と関係があるのか?というと、便が溜まっている場所…』と代謝には重要な繋がりがあるからです。


便というのは、食べ物のカスや剥がれた細胞といった老廃物の塊です。体にとってはいらないゴミですので、早く体の外に出さなくてはいけません。


しかし便秘になってしまうと、本来体の外に出すべきものが長く腸内に留まる事になります。すると便は腸の中で腐敗が進み、有害なガスを発生させるようになります。これがお腹の張りという形で現れるわけですね。


この有害なガスのせいで腸内の悪玉菌が増え、有害物質も発生させて腸内環境が悪化します。さらに出口のない有害なモノをなんとか外に出すために、腸は有害物質を腸壁から吸収し、毒素の溶けたドロドロの血液が全身を巡ることになってしまうんです。


血液が全身に酸素と栄養を運んでいる…というのはご存じのとおりですが、毒素でドロドロになった血液では、体の隅々まで十分に酸素と栄養を運ぶ事が出来なくなります


細胞が働くための酸素と栄養が届かなくなるので、働きが悪くなり、基礎代謝が下がってしまうのです。同じ食事をして同じような生活をしていたとしても、基礎代謝が下がると消費されるカロリーが減ってしまうので、便秘の人の方が太りやすくなってしまいます。


しかも代謝が落ちると体温も下がってしまうので、冷えから血行不良になり、内臓の働きが落ちて便秘が酷くなり、さらに脂肪が溜まりやすくなる…という悪循環に陥る事もあります。



1キロ~2キロ腸内に溜まることも

 

食べたものは体の中で消化・分解され、さきほどの基礎代謝や、仕事や運動など日常生活で使われる生活代謝、新しい細胞を作り古い細胞と入れ替えていく新陳代謝などで使われますので、食べた量が丸ごと体重になるわけではありません


しかし食べたものが便として体の外に出されるまでには、24~72時間かかると言われていて、特に肉や油ものの場合は長時間かかるとされていますから、もし3食しっかり食べて、肉や油ものが多かったとしたら、現時点で3食×3日分が体内にあることもあり得るわけです。


通常のお通じがある人ならば、1回の排便で100g~200g程度出るとされていますので、3日間毎日お通じがあれば、3×200g=600g程は体の外に出ているため急激に体重が増えるようなことはありませんが、便秘の人はそうはいきません。


72時間かかって消化・分解されても排出できず、また次の食事が入ってきてしまいます。3日で600g腸に溜まった便は5日で1kg…一週間出なければ単純計算で1.4kg、10日間全く出なければ2kgもの重さになってしまうのです!


もちろんこれは1例で、実際は食事の量や水分量などで変わってきますので、必ずこれだけ増えるわけではありませんが、体重を気にしている人からすれば1kgや2kgの増加はショックですよね…。でも逆にいえば便秘が改善すれば1kg~2kgは減るかもしれないということです。



青汁妊娠中は特に便秘で体重増加?

 

今まで便秘なんてしたことがなかったのに、妊娠したら急に便秘になってしまった…という人は、実は結構いるんです。これは女性ホルモンの働きと関係しています。


女性ホルモンには『エストロゲン(卵胞ホルモン)』と『プロゲステロン(黄体ホルモン)』の2種類があって、普段は増えたり減ったりしながらバランスを取っています。


特にプロゲステロンは、受精卵が着床しやすい状態に整えてくれるホルモンで、排卵の後から次の生理にかけて分泌され、妊娠しなかった場合はその後急激に分泌量が減っていきます。


このホルモンには他にも大腸の蠕動運動を抑える作用と、体内に水分を蓄積しようとする働きがあるため、腸の動きが鈍くなり、便の水分が減ってしまうので便秘になりやすくなるのです。


生理前に便秘になりやすくなるのはこのためなんですね。通常は生理がくれば元通りですが、妊娠した場合はプロゲステロンが妊娠を継続させるために働き、減る事がありません


おまけに悪阻(つわり)が始まってしまうと、食事量や水分摂取量が減ってしまうので、さらに便になるための材料や便の水分が減って、慢性的な便秘になってしまうのです。


妊娠中期~後期になり赤ちゃんが大きくなってくると、大きくなった子宮に腸が圧迫されるため、腸の血流が悪くなり腸の動きも鈍くなります。


そのうえ赤ちゃんが気になりトイレで強くいきむことも出来ず、赤ちゃんへの悪影響を考えて便秘薬を使う事をためらってしまう人も多いので、便秘が悪化してしまうこともあるのです。


妊娠中の体重管理は、お母さんのためにも赤ちゃんのためにも大切ですので、便秘で体重が増加しているのか、赤ちゃんが大きく育っているのか、食べ過ぎてしまっているのかを見極める必要があります。


そのためには、日頃の食生活を見直して便秘にならないように気をつけることが大切ですが、それでも酷い便秘になってしまった場合は便秘薬の使用も選択肢に入れましょう。


市販の便秘薬は赤ちゃんにとって良くないものもありますので、独断での服用は危険ですが、産婦人科医に相談すれば、赤ちゃんに影響のないものを出してくれることもありますので、あまりに酷い場合はためらわず聞いてみてくださいね。

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青汁ダイエットしても体重が減らない?便秘解消

 

薄着になる季節や、健康診断・身体検査の前あたりは「ダイエットしよう!」という意欲が高まる人が多いと思いますが、そのときに「たくさん運動をして痩せよう」というよりは『食べない系ダイエット』を実践する人のほうが多いですよね?


1食の量を減らしたり、食事を丸々抜いたり、最近では「糖質制限ダイエット」として、ご飯やパンといった炭水化物を食べないダイエットが流行っています。


でも食事の量は減っているのに、なぜか痩せない…それどころか、以前より体重が増えてしまった…という人は、便秘が原因になっている可能性があります。


食べ物というのは、固形物だけど乾燥してパッサパサではなく、ちゃんと水分も含まれていますよね?人は飲み物だけでなく、食べ物からも水分補給しているんです。体重が50kg~60kgの人が1日に必要な水分量は2.5ℓですが、3食の食事で1.2ℓくらいは摂っているといいます。


その食事を減らしたり抜いたりするわけですから、その分意識して水分を摂らないと体は水分不足になってしまい、便の水分が少なくなって便が硬くなり、便秘を引き起こしてしまうというわけです。


もう一つ、減らす系ダイエットで摂取量が減ってしまう、便秘にかかわる重要な栄養素があります。それが食物繊維です。


流行りの糖質制限ですが、「糖質」というのは炭水化物から食物繊維を除いたものです。つまり糖質制限として炭水化物を全部カットしてしまうと、今までそれに含まれることで摂取出来ていた食物繊維分が摂れていない可能性があるということです。


食物繊維は『水溶性食物繊維』と『不溶性食物繊維』の2種類があって、水溶性食物繊維はゲル状になって便を軟らかくしつつ、腸内の善玉菌のエサになり腸内環境を改善し、不溶性食物繊維は水分を吸って膨らみ、便のカサを増やして出しやすくする…という便秘改善になくてはならない栄養素です。


ダイエットで食事を減らしても、水分と食物繊維が足りなくなってしまっている場合は、便が水分不足で硬くなり、カサも減って出しにくくなってしまうので、便秘として便が溜まって体重が減らないということになってしまいます。


便秘が続けば代謝も悪くなりますので、カロリー消費も落ちて体重が落ちないどころか、同じものを食べていても体重が増えていってしまうことに繋がるのです。



消化機能の低下で脂肪が増える

 

便秘で老廃物が溜まり、腸内環境が悪化してしまうと、胃腸の働きが衰えて消化が滞ってしまいます。さらにエネルギー代謝で重要な働きをしている肝臓にも、便秘で発生した毒素を解毒しなければならないために、大きな負担がかかります。


肝臓が弱ってしまうと、エネルギーとして代謝出来なかったものが中性脂肪として体に蓄積されてしまいますので、内臓脂肪や皮下脂肪が増えてしまうのです。


多くの栄養素は小腸の毛細血管とリンパ管から吸収され、大腸では小腸で吸収されなかった水分とミネラルを吸収し、いらないモノが便として排出されていますが、便秘で長く便が腸に留まると、出すはずだった余分な脂肪なども吸収されてしまいます。


体はそれぞれの小さな機能が影響し合って働いていますので、「たかが便秘」と侮るなかれ…。便秘の悪影響は、まるでピタゴラ装置のように、体のあちこちに思いがけない悪影響を及ぼすのです。



食物繊維の多い食生活を

 

ダイエットで確実に体重を減らしたい!とか、便秘を解消して体重をコントロールしたい!!という場合には、食物繊維の多い食生活に変えていくことが一番です。


食物繊維の1日の摂取目安量は、男性で20g以上女性で18g以上とされていて、不溶性食物繊維2:水溶性食物繊維1のバランスが理想とされていますが、実際には摂れていない人がほとんどです。


その上ダイエットをしたいとなると、カロリーは減らしたいし、血糖値は上げたくないから炭水化物は増やせないし、野菜やきのこで食物繊維を摂るとしても、1食抜いたり減らしたりしていたらとても量は摂れません。


食事量やカロリーを増やさずに食物繊維を手軽に増やしたい…という人には、やはり青汁がおすすめ出来ます。


青汁の原材料として使われているケールや大麦若葉・明日葉などは不溶性・水溶性両方の食物繊維が摂れるものが多く、市販の青汁には摂りにくい水溶性食物繊維を「難消化性デキストリン」や「ガラクトマンナン」などとして加えているものもあります。


砂糖を加えていない青汁ならばカロリーが大幅に増えてしまうこともありませんし、「青汁を飲もう」と意識することで、同時に水分も普段より多く摂る事が出来ます。


薬ではなく食品ですので、妊娠中も安心です。ただしカフェインを気にする人は、原材料を良く見て「抹茶」が入っているものは避けましょう


規則正しい生活や運動もとりいれて、水分と食物繊維の多い食生活に変えていけば、便秘を解消する準備は万端です。あとは「継続は力なり」…続ける事で、苦しい便秘とサヨナラして体重も減らしましょう!

 

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