
非アルコール性脂肪肝は食事療法が効くってホント?
脂肪肝は飲みすぎや食べ過ぎが原因で引き起こされる病気のことです。脂肪肝は自覚症状がないので気づかない人が多いですが、そのままにしておくとがんに移行することもあるとても怖い病気なんです!
脂肪肝にならない・なっても改善できるように、まずは脂肪肝がどんなものか知っておきましょう。
脂肪肝とは?
脂肪肝とは飲みすぎや食べすぎが原因で肝臓に中性脂肪やコレステロールが溜まり肝機能が低下する病気です。脂肪肝はアルコール性脂肪肝と非アルコール性脂肪肝に分けられます。
自覚症状と呼べるものが殆どないので、健診などで指摘されることが多い病気です。しかし、症状がないからと言ってほっておくといずれ肝硬変や肝臓がんへ移行することもあるので、普段から食事内容や食事方法には気をつけなくてはいけません。
脂肪肝は怖い!
肝臓は沈黙の臓器と呼ばれるほど、肝臓が悪くなっても私たちは気づけるような症状が現れません。
運動量が減っているのに、若い頃と変わらない量を食べているといつのまにか肝臓が体型のように太っている可能性があります。脂肪肝を放っておくといつの間にかがんになっていた!なんて人もいます。

脂肪肝は他人事ではなく、誰にでも起こり得る病気の一つです。自覚症状がないからと好き勝手食べ過ぎていると知らない間に病魔に侵されているなんて可能性もあるので注意が必要です。
肝臓のダイエット
アルコール性脂肪肝はアルコールの飲みすぎが原因で引き起こされますが、非アルコール性脂肪肝は脂肪の多い食事を続けていることが原因で発症します。日本人に多いのは飲み過ぎによるアルコール性脂肪肝よりも、食べ過ぎによる非アルコール性脂肪肝の方です。
また危険といわれているのは非アルコール性脂肪肝の方で、放っておくと重症化しがんに発展します。早期発見がとても大切で、脂肪肝を改善するためには高カロリーの食事は避け、野菜中心の食生活に変えることが重要です。
糖質カットは逆効果!
脂肪肝を改善しようと食事内容を見直すときに、糖質を極端にカットしたり、多く摂りすぎるのはどちらも逆効果になるので注意しましょう。糖質を多くとりすぎると肝臓や脂肪組織に脂質が蓄積されます。
また極端なカットは筋肉組織内の糖分を使って肝臓に可能な中性脂肪を蓄積しようと働いてしまうので、どちらも結果として脂肪肝を招き改善にはなりません。また女性に多い極端なダイエットも脂肪肝を招く原因として挙げられています。
糖質はカットするのではなく、必要量(成人で1日10g)を制限して摂るようにしましょう。摂りすぎ、摂りなさすぎは逆に脂肪肝を招く原因になることを覚えておきましょう!
脂肪肝に良い食事・食品とは?
脂肪肝を食事で改善するなら摂取して欲しい成分があります。
これらの成分や食品を意識して摂ることで脂肪肝も少しずつ改善へと向かっていきます。ただ闇雲に食事内容を変えるよりも、こうした脂肪肝に良いとされる食品を取り入れた方が効率よく脂肪肝を改善させることができます。
タウリン
カキやタコなどに含まれるタウリンは、肝臓に溜まった中性脂肪を肝臓の外に出してくれる働きがあり、脂肪肝を改善へと導いてくれます。タウリンには肝機能を上げる働きがあるので、脂肪肝で弱ってしまった肝臓に元気を与えてくれます。
また血圧を下げる働きもあるので、高血圧の人にも効果的な成分です。タウリンを含む食品はカキやミル貝などの貝類やタコ、カツオ、ブリ、いわし、やりいかなどに含まれています。
主に海の幸に多く含まれているので、意識して食べるようにしましょう。
ルテオリン
エゴマやシソに含まれるルテオリンは抗酸化作用が強く、非アルコール性脂肪肝や肝細胞癌の予防に効果が期待されています。
またルテオリンの一番の効能は強い抗アレルギー作用です。アレルギー症状を緩和させたり、肝臓の解毒などの働きがあります。ルテオリンを含んでいる食品はエゴマ、シソ、春菊、ピーマンなどですが、その中でもエゴマはピカイチ!
脂肪肝の改善だけでなくしみやそばかすにも効くといわれているので、女性は特に摂取したい成分の一つです。
レンコン
脂肪肝を改善させるならレンコンもおすすめです。
レンコンに含まれているプロスタグランジンという成分が肝臓の中性脂肪の素となる脂肪酸が作られるのを防いでくれます。脂肪酸が肝臓に脂肪として蓄積されるのを防いでくれるので脂肪肝が改善へと向かいます。
レンコンだけで食べるよりも他の食品と合わせて摂取した方が脂肪肝の予防につながるので、タウリンを含む食品などと一緒に食べるようにしましょう。
コーヒー
意外と思われるかもしれませんが、コーヒーには脂肪肝を抑制する効果があると近年の研究で分かってきています。ミルクなどを入れて飲むよりも、ブラックコーヒーを1日1~2杯飲むのが効果的といわれています。
カフェインが含まれているので妊婦や授乳中の人は飲めませんが、ブラックコーヒーが飲めるのであれば脂肪肝の予防として飲むと良いでしょう。
食事制限でコレステロールを減らそう!脂肪肝には野菜と運動!
取り入れたい成分が変わったところで、今度は食事内容の見直しです。
成分や食事だけに気をつけていれば脂肪肝が予防・改善されるわけではありません。食べるのだから、運動も必要ですし、食事バランスにも気をつけなければいけません。
魚5:肉4:植物性脂肪1が理想
食事から摂取する脂肪のバランスは魚:肉:植物性脂肪=5:4:1が最も良いといわれているので、これを目安に摂取するようにしましょう。
特に魚類はタウリンを含んでいるので脂肪肝対策には効果的です。調理のときは油の使用量は1日10gを上限にバターやラードなどの飽和脂肪酸は避けるようにしましょう。オリーブオイルなどの不飽和脂肪酸を含む油がおすすめです。
オリーブオイルは美容効果やアンチエイジング効果が期待できるので、合わせて使うことによってさらに健康や美容効果が期待できます。
食前に野菜でデトックス!
食事を食べる時はすぐに魚や肉を食べるのではなく、最初に野菜を食べてからにしましょう。そうすることで食後の血糖値の上昇が緩やかになり脂肪燃焼効果もアップします。
また野菜にはカリウムなどの栄養素が豊富にふくまれているので体内の老廃物を排出する効果を持っています。空腹時に野菜を食べると排泄効果がアップしてデトックス効果も期待できるので、先に野菜を食べるように心がけましょう。
適度な運動で脂肪燃焼!
食事内容に気をつければどれだけ食べても良いというわけではなく、摂取したカロリーを消費するために運動も必要です。
脂肪を燃焼させるためにもウォーキングや足踏み運動、水泳などの有酸素運動がおすすめで、1日10分程度を継続して行うようにしましょう。劇的に体重が減るわけではないですが、肝臓の脂肪を燃焼させることができるので脂肪肝が改善していきます。
適度な運動は健康な体を作る・維持するうえでとても大切です。毎日決まった時間にできるように生活の中に組み込んでいくようにしましょう。
脂肪肝をなおす食事のおすすめレシピはこちら!
脂肪肝を食事でなおすといっても、毎日のレシピに困りますよね。
数多くあるレシピのなかでもおすすめなものを3つご紹介するので、毎日の食事に摂り入れ美味しく健康に脂肪肝や他の病気を予防していきましょう!
ささみの梅ソース
ささみは低カロリー高タンパクとして有名な食品です。また梅には強い殺菌力があり、食中毒を防ぐ効果も期待できます。また梅干しにはピロリ菌の働きを弱める働きもあるので胃がん対策にも効果的なレシピです!
材料
- 鶏ささみ 4本
- 片栗粉 適量
- 梅干し 2個/梅チューブ適量
- 水 大さじ1
- 醤油 大さじ1/2
- 鰹節 適量
作り方
- ささ身は筋を取っておく。一口大の斜め切りにして片栗粉を軽く振ったあとに茹でる
- 1分程度茹でたら水に取り出し冷ましておく
- 種を取った梅干しを包丁で叩き(または梅チューブ)、各調味料といっしょに混ぜておく
- 器にささ身を乗せ、合わせソースをかけ鰹節をお好みでかけて完成!
おくらや青菜などを付け合わせとして飾れば見た目がきれいに仕上がります。さっぱりとした味わいで、夏場などにおすすめのレシピです。
わかめ納豆
納豆には肝細胞再生効果が期待できます。わかめはミネラルが豊富なのでむくみの改善、カルシウム摂取による骨の強化などの効果があります。どちらも体に良いとされる食品なので脂肪肝の改善だけでなく健康効果がたっぷりです。
材料
- 納豆 1パック
- わかめ 20g程度
作り方
- わかめは水に戻しておく。大きい場合には食べやすいように切っておく
- わかめと納豆をレッツ混ぜ混ぜ!
- よく混ざったら完成です!
とても簡単にできるので、朝や夕のご飯のお供としておいしく食べることができます。お好みでキムチなどを加えても味が広がるのでためしてみてください!
ブロッコリーとあさりの酒蒸し
肝機能がアップするあさりとブロッコリーで脂肪肝が改善します。ブロッコリーにはビタミンやミネラルが豊富に含まれていますし、アサリには亜鉛が含まれています。
材料
- あさり 1パック
- ブロッコリー 100g程度
- その他好きな野菜 適量
- オリーブオイル 大さじ1
- 酒 大さじ2
- 塩コショウ 少々
作り方
- あさりは3%程度の塩水で砂抜きをしておく。そのあと擦り合わせながら洗い流す
- ブロッコリーや野菜は食べやすい大きさに切っておく
- フライパンにオリーブオイルを入れて野菜とあさりを炒めておく
- ある程度火が通ったらお酒を入れてふたをする。ときどきフライパンを揺らす
- あさりが開いたら塩コショウで味を整えて完成!
お好みでニンニクとかを入れても美味しいです。ブロッコリーも良いですが、キャベツなどの野菜だけでも味がしっかりとついてうまみが出ます。
どれも簡単にできるレシピなのでおすすめです!